口腔外科とは
口腔外科とは口のなか、顎、顔面ならびにその隣接組織に現れる疾患を扱う診療科です。この領域には歯が原因となるものから癌までさまざまな疾患が発生します。また外科的疾患のほかにも、口腔粘膜疾患、神経性疾患、口臭症などの内科的疾患も含まれます。
口腔外科で治療する主な症状
- 親知らず
埋まっている親知らずや斜めに生えてしまった親知らずが痛い。また周囲の歯肉が腫れてしまって痛む。
- 顎関節症
口を開けたり閉じたりする時にカクカクと関節の音が鳴る。あごを動かすと痛い。
- 外傷
転倒して口の中を怪我した。激しくぶつけて歯がぐらぐらしている、もしくは抜けてしまった。
- 口腔粘膜疾患
口の中や舌の粘膜に小さな潰瘍があり触れると痛い。口の中の粘膜が赤くただれている。
- 腫瘍
口の粘膜や歯茎、顎の骨などにできた腫瘍(できもの)。一部の良性腫瘍は痛みや刺激感を伴うこともある。
- 舌痛症
舌や歯肉に明らかな炎症や潰瘍などはないが、舌がヒリヒリと焼けるように痛く、ジンジンとしびれて辛い。
親知らずについて
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顎が小さく生えてこない親知らず
現在の日本人はあごが小さい方が多く、親知らずの生える場所があごの奥に確保されにくく、正しい位置に生えないことが多いです。そのため、前の方に傾いたり、横向きに生えてしまう、歯の一部だけしか出てこない、などの問題が生じることがあります。
また、骨や歯肉の中に埋まったまま親知らずが萌出しないこともあり、これを埋伏歯(まいふくし)と言います。それが原因で周囲の歯が圧迫され、歯並びが乱れたり隙間にむし歯ができやすいなどの悪影響を与えることも。また、埋伏歯と歯肉の隙間から細菌が侵入することで歯ぐきが化膿してしまったりと、トラブルを抱えやすい傾向にあります。
親知らずは抜かなくてはいけない?
正常にまっすぐ生えていて噛み合わせがしっかりとしている親知らずは、急いで抜く必要はありません。しかし、例え痛みがなくても、親知らずの位置や向きによっては手前の歯が圧迫されて歯並びが乱れてくる場合もあります。 悪化してしまうと激しい痛みとなり大きく腫れて日常生活に支障が出ます。さらに急激に悪化して口があけられない、食べ物を飲み込もうとすると痛むなど急変することも。気になる症状があれば悪化する前に、早めに当院までご相談ください。
顎関節症について
長時間下を向いて携帯やスマホ、タブレットの画面を見続けてはいませんか? パソコン作業やゲームに長時間集中している時などの姿勢の悪さや、無意識に行ってしまう食いしばり、1日中ガムを噛んでいるなどの生活習慣をはじめ、頬づえや歯ぎしりといったクセ、ストレス、歯並び・咬み合わせの悪さなど、複合的要因があごに想像以上の負担をかけています。 それらの要因の積み重ねで、顎関節症が発症してしまうと考えられています。
口内炎や口の中のできものについて
お口の中の歯茎や粘膜にできる白いできものといえば一般的に口内炎であることが多いですが、痛みもなくできものがだんだんと大きくなるような場合はがんや良性腫瘍の可能性も考えられます。2週間以上治らない、どんどんひどくなるといった症状があれば早めに受診をしましょう。